やみつきジャパン!

若年性パーキンソン病と闘う札幌在住独身サラリーマンの備忘録ブログです。

モテる男

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「なあ聞いたか? 経理の坂田、あいつまた女を変えたんだってよ」

「ああ聞いたよ」

「あいつ、なんであんなにモテんだ? 仕事はできるけどさ、顔は普通だぜ?」

「顔で判断しないんだろう」

「俺は妻子持ちだから、とっかえひっかえなんてできないけど、正直、うらやましいよ」

「そうか? 俺はうらやましくないけどな」

「おいおい、強がりはよせよ。男ならモテたいだろ?」

「あいつは今まで一度も二股したことがないって知っているか?」

「知らないけど、それがどうした?」

「あいつに新しい彼女ができたということは、同時に前の彼女との関係が終わったということだ。つまり、あいつはモテるが、長続きしないんだよ」

「長続きしなくたって、色んな女とやれればいいだろ?」

「お前、この前、あいつが新しい彼女ができたという話をいつ聞いた?」

「う~ん、確か連休前だから、1か月前かな?」

「1か月前、お前何やっていた?」

「会社の決算で毎日残業だったな。あまりに忙しくて土日も休めなかったよ。いつも坂田が先に出社していて、こいつちゃんと家に帰っているのかと心配になったわ」

「そうなんだよ。あいつ、いつも独身だからという理由で休日出勤を命じられていただろ?家族サービスで休むやつらの代わりに全部一人でやっていたから、先月ほとんど休まず働いていたんだよ」

「それじゃあ、いつデートしてんだよ?」

「覚えていないか? 休日出勤していた日曜の昼、飯に誘ったら、これからデートだと言って帰ったこと。あいつ、あの日の夜に女と1回だけデートして別れたらしいぞ」

「あれだろ女にお願いされてミシュランに載った店を予約したというやつだろ?」

「それだよ。連日の残業で疲れていて、飯食ったら眠くなってホテルに誘わず家に帰ったってやつだ」

「ああ、あったな。そんな話。おい、待てよ。その後別れたということは、あいつ女に飯をおごっただけなのか?」

「そうなるな」

「おいおい、それじゃあ、何か。あいつは、残業から帰って睡眠時間削って女の愚痴を聞いた挙句、飯をおごったのにやらないで別れたということか?」

「そういうことになるな」

「それはあんまりだろ」

「だから、うらやましくないんだよ。むしろ、かわいそうなぐらいさ」

「いわゆるいい人っていうやつか?」

「女にとって、『都合の』いい人ってやつだ」

「本命ができるまでノーリスクで遊べる男か。そりゃあ、モテるわな」

 

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